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兵庫県立芸術文化センター&イグレックテアトル、どっちもいい根性だ

 先日、マミーに引っ張られて芝居を見に行った。んで、怒りんぼさんのわたくしはまたも怒った。芝居にじゃないのよ、その周辺にね。

 何に怒っているかと言えば、最近話題、西宮北口の豪勢な劇場、兵庫県立芸術文化センターと、そこにあるフレンチ・ダイニング・レストランとやら、イグレックテアトルにである。
 以下がその詳細。怒っておるので異様に長いです。



1.劇場窓口

 んでもって、今回手配したのはマミーで、彼女のことだから初動が遅く、予約したチケットは当日、劇場窓口で11時からお引き換えってことになった。
 んで、当日、私は現地集合で遅れて行った。劇場入り口前のボックスの横に、テーブルがあり、「電話予約」「イープラスの方」と貼り紙がしてあり、マミーはそこに並んでいた。
 んだけどね、電話予約にも二系統あったの。ここに直に電話した人と、梅田芸術劇場(こっちで関西方面のチケットは仕切っていたらしい)に電話して取った人とね。
 んで、直に電話した人が並ぶのはテーブルでなくボックスの方だったのに、並んでるおばちゃんはよくわかってなくて、みんな、「私はどっちですか?」って訊いて回ってるの。

 貼り紙にその場で書き足せばいいだろう。「芸術センターでチケット取った人」「梅田芸術劇場で取った人」と。マジック取ってきて、それ書き足すのに何時間もかかるのか?

 他にも、お引き換えは11時からだったが、鼻先のテーブルには既に名前の入った袋が並べてある。要するにチケットの区分けはもうできていた(予約だから当たり前だ)。んで、先に来てたマミーに訊くと、10時半からもうそこにチケットはあり、受付係員は居り、人も並んで待っていたそうだ(マチネーに来るカルチャーなおばちゃんというのは、時間前倒しで動く人ばかりなんでさ
 そうしてみんな、じーっと黙って11時になるのを待っておる。
 来た順にとっとと渡しちまえばいいだろう? 当日券発売じゃないんだよ。

2.劇場内レストラン イングレックテアトルにて

 んで、マミーの奢りでマチネーで見る以上、トーゼン、飯も楽しみなわけで、私はマミーに頼まれ、当地の評判のいいレストランとか懐石料理(ほり、マミーだし)の店とか探しまくった。んだが、トーゼン、どの店も11:30からなのである。
 どうしよう? と思っておったとこで、劇場内に入ってるレストランがちょっと小まし、つうのを知った。そこで、予約の電話を入れた。
 何せ、11時にチケット引き替え、12時に開演という状況だったので、それを説明し、11時50分には店を出たいのだが、大丈夫? と繰り返し訊ねた。電話の相手はわかりました、大丈夫ですと請け負った。劇場内のレストランだし、その点、ぬかりはあるまいと私も安心して出かけた。
 ところが、11時3分にチケットを手にし、息せき切って同じフロアの店に向かうと、入り口は数名の奥様がたでわたわたわだかまっておる。わたくしは、「11時に予約してあった○○ですけど」とタキシード着て気取りたくったあんちゃんに言った。
 あんちゃん曰く「しばらくお待ちください」
 ゆーったりゆーったり優雅に席に案内されて、席につけたのが11時15分、だが、メニューが来ない。つか、私は電話で「お任せしますので、時間内に食べきれるもので用意しておいてください」と言っておいたのだが、あんちゃんもねえちゃんも一向に来ない。
 ついに私は、すぐ側のカウンターでごそごそしているあんちゃんに声をかけた。あんちゃんは相当むっとした顔で来た。
 んで、厳かにメニューを広げ、徐に上から順番に解説を始めようとする、わたくしは「ちょっと」と言った。既に電話で事情は話してある。なのに、あんたが前菜の説明から始めようとしておるメニューはそりゃ12時までに食えるのかね?
 あんちゃん、またむっとした顔で、「ご観劇においでですか? 開演のお時間は?」

 電話で言っただろうが! それに劇場内で店張っといて、その日の出し物の開演時間くらい、朝のミーティングで確認しておかんのか、この店は。

 私「『電話で言いました通り』、12時です。それまでで店を出られるものはどれになります?」
 あんちゃんはまたくだくだどうでもいい説明を始める。私、遮って一言。
「それで? どれなら、大丈夫なわけ?」
 あんちゃんはランチメニューを提示した。わたしらはそれにした。

 そして、皿もまた、おそろしくスローなリズムでやって来た。梅田のランチタイムなら、どんな一流どころでも怒鳴られそうなペースでである。味はまあまあであった。
 しかし、やっとメインが来て、それを食べ切らぬうちに、今度は店の方が慌てだした。
 気づけばもう既に11時45分。その場のお客さんの4割くらいがマチネの客で、あちこちで「おい、急げよ」と言い出している。そして、あんちゃんは、食べ切らぬ皿の横にどんとデザート皿を置き、すぐお持ちしますと言ったコーヒーは待てど暮らせど来ない。
 レジは大混乱の気配を見せ、私と母は、テーブルで勘定済ませたかったのだが、しずしず歩き回るあんちゃんねえちゃんは、間違っても各テーブルには目もくれない(だが、スローなステップを変える気はなかった)。
 そこで、手つかずのデザート皿には目を瞑り、わたくしたちも立ち上がって列に並ぼうとした。するとねえちゃんが一括した。
「わからなくなりますので、お席でお待ちください」

 はあ? それぞれの勘定書持って行って、何がわかんなくなるわけ?  えい、ファミレスのウェイトレスさんを見習え! ずーっときちんと仕事しておるわ!

 無理やりに席につかされ、不安そうに半ば腰を浮かせておる奥様方の間を、あんちゃんねえちゃんは白鳥のようにゆっくり動き回る。私はマミーを先に劇場にやり、あたしゃ遅れててでも言いたいことは言うぞという気で席で待っていた。(まあ、開演ってのは普通、10分くらいは押すしというのも知っておったが、押さない場合だってあるのも知っておる
 ついにねえちゃんが登場、無言で勘定書を持ってこうとした。私はまた、「ちょっと」と、昔の田中康夫ばりの慇懃ぶりで言った。
「もう開演時間が来ていますが、まだコーヒーが来ていませんし、このデザートをいただく時間もありません。電話でくれぐれも、お願いした筈なんですが」

 ねえちゃん、驚いた顔で、「申し訳ありません、しばらくお待ちください」と姿を消した。「すぐ横の」カウンターでごそごそフロアマネージャーと喋ってるのが見えた。レジではおばちゃんが押し問答しておるのも見えた。
 かくして12時もとうに過ぎ、ねえちゃん釣りもって再び登場。そして、まるで心のこもらぬ声で「申し訳ありません」といい、ありがたくもコーヒーのサービス券を下賜くださった。コーヒーの分だけである。デザートの分は無い。
 席を立って見回すと、他のあちこちの席にも、手つかずのデザート皿や珈琲があった。

 二度とこんな店、行くもんか。

 優雅なサービスも結構だが、場所柄考えろ。劇場内のレストランの最大の使命というのは、「お客様を気持ちよく観客席に送り出す」ことだろう。そのためには開演に合わせて動くのは当然中の当然だ。これから心躍らせて芝居観ようか、音楽聴こうかというお客様を、腹立てさせて送り出してどうする。

 フロアマネージャーがちゃんと見てりゃ、何割がマチネの客かすぐわかる。つか、12時からなんてマチネが入ってる時は、予め、そのシフトで動くのが常識だよ。
 まして、このままでは皿が終わらないという判断も、もっと早くつく筈だ。その段階で、幾らでも他の手が、もっとましな手が打てた筈だ。

 ちなみに、これは劇場内だから、とだけも言えない。客のニーズを見切る、というのはどの稼業でも大事なことだ。おまけに、関西人はいらちなんだよ。
 んで、最近、私とマミーが贔屓にしておるヒルトン・ウェストの某創作日本料理の店は、そういうサービスをきっちりする。
 つまり、なんにも言わないでも、こっちの気配を見切って、皿を持ってくるスピード変えるのね。前にも、マミーと芝居を観に行った時、そこで晩ご飯食べたんだが、そんときも実は電車の時間がちょっちぎりぎりだった(7時開演で5時から始まるディナータイムに合わせれば当然、そうなるわけで)。
 しかも、私らはそのとき、予約して行ったんじゃなく、ふりだったんだが、私たちの会話から事情を察したようで、店側は速いテンポでコースを消化させた。そして、デザートの前には、「お時間、大丈夫でございますか?」とまで念を押してきた。
 だから、贔屓にしておるわけよ。急いでないときにも勿論、使うし、そういう場合はトーゼン、店も優雅に優雅に運んで来る。

 サービス、つうのはこういうことである。
 それを気安い、リーズナブルな店でやれとは私も言わん。だが「水のフレンチ」だの開かれたハイクラスだの、公式サイトに私たちは本物の味、おもてなしの心を多くのお客様にご提供してまいりました。そして、そのホスピタリティの精神を受け継ぐフレンチダイニングレストランの新たな展開として「イグレックテアトル」は誕生しました とかエラそうに掲げたいのなら、アホな店員にタキシード着せて白鳥気取りでうろつかせる前に、「ホスピタリティ」とは何かを教育しろ。
 あの体たらくで、芸術文化が融合した華やかなひとときに、心をゆだねてみませんか、なんて、よくぞほざけたもんだよ。

 ランチだからって言い訳はきかねえからな。忙しい上に、店からすりゃ「品もねえ金もねえ客が集まる」ランチタイムほど、店のサービスの質ははっきり見えるんだよ。

3.そいでもって

 これは芝居でもコンサートでも何でもそうなんだが、何でああ、開演時間が半端なんだ? 勤めてた頃、7時開演のコンサートに間に合わそうと思ったら、上司を拝んで万障繰り合わせて定時に会社を出てダッシュし、マクドあたりで晩飯突っ込んでかけつけるしかなかった。城ホールでのロックコンサートならいざ知らず、芝居となると、これって結構、哀しい。
 だもんで、私はそういうときはまた無理を重ねて半休取ったりもしたが、梅田という便利なとこに勤めてた私でああだから、都心以外でお勤めの方はもっと不自由だろう。
 これは実際に公演を行うミュージシャンや役者も常日頃文句を言っておることなのに、一向に改まらない。劇場使用時間の兼ね合いらしいが、だから、ガキしか集まらねえんだよ、日本の興行は、だから、成熟しねえんだよ、客が。

 特に今回、マチネが12時開演、晩が16時とは、もう無神経にも程がある。観に来る客は、一体、いつご飯食べりゃいいんだね? 一食抜いて来い、ってこと?

 後ね、行く前に、レストラン探して困った時、概ねの芝居は2時間くらいだから、軽食取って芝居見て、それからランチという手もありだな、と思ったのね。2時半ラストオーダーの店もあるし。んで、芸術センターに電話して、芝居の上演時間を訊ねた。ちゃんと演目名も言ったよ。
 出たねえちゃん曰く、「休憩挟んで三時間です」
 ……そりゃオペラか? シェイクスピア劇か? オフ・ブロードウェイのコメディにしちゃまたえらく長丁場だな、ほんまか? と思ったけど、劇場のインフォメーションサービスがそう言い切るんだもん。
 んで、実際に芝居が終わったのは2時前だった。正味1時間45分、ムロン、休憩無し。楽勝で、そのへんじゃ評判のビストロに行ける時間であったわ。
 こんなもん、普通、芝居に関わってりゃ、自分で「三時間」と言った時に「あれ?」と思いそうなもんだがね。そいで、その上演時間だったら、普通、14時、19開演で妥当じゃないの?


 何をやってるのかね、兵庫県立芸術文化センター。
 そんな根性で文化を育むなんてできるのかね。文化ってのは、「パン」じゃないんだよ。それ無しでも生きてける、「無駄な部分」なんだよ。んで、無駄ってのは贅沢で、その贅沢さが人の心を潤すもんなんだよ。「贅沢」だからこそ、育むには細やかな神経が要るんだよ。あんなご大層なホールのハコだけ作ったって、そりゃ単に見栄っ張りってだけで、なんの意味もないんだよ。

 そんな見栄はりまくっただけのマヌケで粗雑なしろもんに、わしらの血税使うのは止めろ。綺麗なハコに無駄金かける程度のことしかできねえなら、必要なとこに金かけてくれ。たとえば武庫川にもう一本橋かけろ。それは慢性渋滞に悩む、T市、N市、I市市民の差し迫った必要だ。


 演目名をわざわざ書かなかったのは、芝居には何の罪もないからですが、とはいえ、筒井道隆、私は映像俳優としてのあんたは好きだし、今までどういう修行をしたのかも知らんが、板の芝居には十年早い。カメラが寄ってくれたりしない板じゃあ、台詞は体で、仕草で膨らませるっての、弁えてないね。どんな台詞でも、言ってる間、棒立ちじゃん。
 まあ、お目当ての長塚京三はよかったら、よしとするけどね。

by acoyo | 2007-04-01 14:11 | 愚者の休日 | Trackback | Comments(19)
Commented by nonkey37 at 2007-04-01 17:49 x
これはやはり「県立」であるがゆえの傲慢さではないでしょうかね~
民営であれば考えられない不手際の連続(爆)
怒りんぼでなくても立腹は当然だと思います。
うちの娘は某大手ファミレスでホールにおりますが、レジの勘定なんていくらラッシュであろうと普通ちゃんとできて当たり前の仕事ですよ~

>何でああ、開演時間が半端なんだ?

6時開場7時半開演だった平日のU2ライブはスーツ姿の会社員さんがアリーナでおられました(汗)
会社帰りなのだろうな でも地獄のAブロックでこの格好はキツかろうな・・・と思っていたら案の定終演後はスーツが凄いことになってましたが・・・。
でも6時開場だったらその前に夕食済ませるのも早すぎな感じだし、かといって終演したらもう夜10時前だし、お子たちを義母に預けている私などは慌てて帰宅しなくてはいけないわけで夕飯を食べる時間はありませんでした(涙)
結局何も食べなかった気が・・・。
今度のGUNSなんか14時開場(←これもなあ・・・)16時開演ですが終演時間は不透明だし、結局食事時間は取れないんじゃないかと思ってしまいます~。
Commented by Mark@m7 at 2007-04-01 21:48 x
ま、開演時間ってのはケツからの逆算で決まります。22時以降音が出せない、ってのが通常ですんで、コンサートなら押しも含めて19時開演が妥当ですね。22時以降音出しNGってのは近隣住民への配慮でして、ま、必ず893まがいのヘビークレーマーが会場周辺に住んでいるものです。文化が根付く環境にないのですな、日本が。
外タレだったらあとは、外タレの都合。「夜は遊びたいから開演早くしてね」なんてことが契約に書いてあることもあり、つまりナメられてます。
ただねぇ、きっちり昼休みは12-13時の1時間、なんて国なんで、そりゃ文化も根付かないでしょうって。ヨーロッパ行くと、奴らはランチを15時頃までフルコース食べてますから、17時に仕事が引けても全然腹が減ってない。だから、芝居やミュージカルやコンサート観てからゆっくりとディナーとなるわけです。22時頃から夜中まで。サマータイムのおかげで20時21時まで明るいしね。
まぁあっちの人達はあまりにも働かないのでビックリしますが、そういう環境じゃないとなかなか文化も育たないのでは?
Commented by kiyotayoki at 2007-04-01 21:59
相撲は江戸時代の名残りで明るいうちから興業を打ってますよね。
やっぱり江戸の昔は日本にも高い文化があったってことでしょうかね(^^;。
Commented by tonbori-dr at 2007-04-01 22:02
運営側の発想の貧困さと取り違え。時間割も観る人ではなく『一旦』決まったものを変えないという頑迷さ。お役所仕事のわるいとこがスライドしているかのような感じですね。
なんだか脱力と怒りがこみあげてきますね。
Commented by kingdow at 2007-04-01 22:56
いや、笑うエントリーじゃないのはわかってますけど、想像するとつい・・・・。

>何でああ、開演時間が半端なんだ?
私のように郊外に住んでいると、終演が遅いと帰れないのでそっちのほうが困ります。別に一食抜こうが仕事ズル休みしようが、そんなこたぁ平気なんですが。しかし、ガンズは何時に終わるのか、本当に楽しみだなぁ~。
Commented by acoyo at 2007-04-02 11:11 x
★ninkey37さん
確かに、ありゃ、スノッブなだけのレストラン経営者を、お馬鹿な役人が仕切った結果でしょう。
アリーナでのスーツ姿ってのは、シーゴラスがそう(爆)。いや、クラブでのビジネススーツって情けねえのもありました。元からスーツはぼろぼろにする男なんで、諦めてます。
んで、お子さん居るとそうですよね、大変ですよね。うちは正直、休みが取りにくいシーゴラスが毎度綱渡りで駆けつけるので、かわいそうだというのがまずあります。
ちなみに、、私は意地でも立ち食いでも何かお腹に入れて行きます。空きっ腹で急激に汗をかくと、てきめんで風邪引くんです(爆)。そいで、コンサートはねた後って、異様に喉乾いてませんか?(爆爆) そんで、必ず、収容人数を充たすだけの自販機が無い。
Commented by acoyo at 2007-04-02 11:12 x
★Mark@m7さん
連れが、「都条令」というものの存在を教えてくれました。だったら、ホール建てる場所考えろってのと、芝居にそれは関係ねえだろと。
ただ、ヨーロッパスタイルが好きか、と言われたら、私は、「勤勉な働き蟻日本人」らぶなんで、うーん、なんですが。今回、一番、いやんだったのは、あのハコの豪勢さとサービスの貧困さのギャップなんですよ。日本式にパンクチュアルに運営されてる劇場で、ヨーロッパ式ぐーたらで経営やろってフレンチ・レストランとかね。
だもんで、私は別にランチに三時間かけたいとは思いませんが、例えば、NYのメトで、立ち見席のために、フツーの勤め人さんが勤め休んで一日並ぶ。そこで並びあわせた見知らぬ人たちと、その日の演目についてわあわあ話し、終わった後も一緒に近所の安いバーに行って話し込む、それをごく日常のこととしてやってる。そのことの方を羨ましいと思いますね。コンサートというのが、ご大層なハレでないとこが。
というのは、↓でkiyotayokiさんが書いておられるように、芝居や相撲、寄席という形でそういう緩やかで華やかな時間と空間は、かつての日本にも確実にあったからです。
Commented by acoyo at 2007-04-02 11:13 x
★kiyotayokiさん
そう思います。江戸時代、芝居に行く、と言ったら前の日からの大騒ぎで、夜が明けきらないうちから、みな、歩いて芝居小屋に向かい、早朝から晩まで、小さな小屋でわいわい観てたわけですから。
というか、「町衆」という人たちが元気なとこでは文化は元気なんですね。戦前でも、おじいちゃん連中が、お風呂に行った帰りに寄席に寄るという習慣が、確かにあったわけで。

★tonboriさん
お役所仕事と文化ってのは、実は一番肌が合わないんですが、お役所が仕切ることが多いもんで、なんか捻れちゃう。安倍ちゃんという人に対する評価はともかく、「美しい日本」に感じる白々しさは、そういうとこにあるんだと思います。これは遡ると、明治維新で天下取ったのが「下級武士」であり、その価値観が延々日本の指導者層に伝えられてるってことにもあると思う。下級武士ってのは、「浮かれた文化」とは遠い層ですから。
んで、きちんとしたゴージャスが醸せないんだったら、もっと安いハコにして気安く利用できる場にした方がいいと思うんですよね。県民のためのものなんだから。
Commented by acoyo at 2007-04-02 11:13 x
★kingdowさん
いえ、笑っていただけるのはありがたいです。自分でも第三者的に見ると笑えます。
nonkeyさんみたいにお子さんが居らしたり、郊外にお住まいだとそうなんでしょうね。んで、私は気楽な身分なんで言えるんでしょうが、ほんとに凄いコンサートや芝居で終演が押したなら、タクシーで家まで帰たっていい、と思ってます。そんなに凄いのなんて、数年に一度あるかないかだし。何せ、つまんなかったら、ライヴの途中でもさっさと帰るんで、私は(爆)。スプリングスティーンの絶頂期の来日で、彼は望んだのに、その条令だの規則だののせいで、「4時間」が実現しなかった恨みをまだ引き摺ってますしね(まあ、二時間半という日本ではぎりぎりの長さで、鳥肌ものでしたが)。
Commented by manyana at 2007-04-02 18:56
レストラン酷すぎです。あまりにも臨場感たっぷりだもんで、読んでる私もムカムカしてみました(笑)
これは怒って当然ですよ。今後の運営のためにも、ちゃんとイケナイところを言って差し上げる方が親切ってもんです。

レストランじゃないですけど、最近はタクシーの運転手も素人みたいなヒトが殆どだし、色々なトコロでプロ根性がなさゲなヒトがいるなぁ…と感じる事が多いです。
Commented by bluegene at 2007-04-02 23:42 x
ををを、災難でございましたね~。
歌舞伎座なんざ、吉兆でさえ40分の幕間にきっちり収まるように手配してますよ。そのあたりは観劇の添え物と割り切っています。

でまあ、開演時間はどなたか書いておられたように終演時間からの逆算でございます。撤収作業が零時までに終わるようにとか、実はそういう自己都合ですよ(苦笑)。そもそも社会全体が、勤め人が会社の帰りに観劇したりコンサートに行ったりすることを想定してないんですね。そういうのは文化ではなく「オンナ・コドモ」の手遊びだと思ってるんでしょう。では文化とはなんぞや?というと・・・なんだろ・・・焼き鳥やで一杯やること??

ところでそのキャスト、先日私が新宿で見た芝居とかぶってます(笑)プラス女優が一人の三人芝居だったりします??
Commented by Mark@m7 at 2007-04-03 04:15 x
文化の貧困の元凶は明治維新に有り説、面白いです。「列強に比べて日本は貧しいのだ、弱いのだ」と国民に言い聞かせるところから始まったわけですからね。折角高い文化を享受していた町人たちも「あれれ?浮かれてちゃダメなん?」と洗脳されて欧米に追い付き追い越せの富国強兵へと走っていくわけですね。しかしテキが千年ぐらいかけて築いたものを数十年で追い付こうってんだから、そりゃ遊んでる暇はないわけで。結果文化は廃れ、「遊びは悪」という社会ができあがってしまった、と。
Commented by acoyo at 2007-04-03 14:28 x
★bluegeneさん
>歌舞伎座でさえ
そ! そなの! 京都の南座周辺の食いもんやは立ち食い蕎麦から一流店まで、興行中は全てその心がけで動いておるというのに。
焼鳥屋で一杯も間違いなく日本の文化ですけどね(いや、マジで)、ただ、それ以外にも文化はあるわけでえ……頭痛え。
そんで、多分、同じ芝居です(爆)。そうです、三人芝居です。マミーがみっけてきて、私は何の情報も入れずに行っちゃったもんで、3時間って信じちゃった(爆)。

★Mark@m7さん
思いつきで言ってから、自分で考えてあ、いいこと言ったなわたしと自画自賛(爆)。
実際、そのストイシズムがなければ、今はないし、藤沢周平的or司馬遼太郎的下級武士の倫理観ってのの「名こそ惜しけれ」な勤勉さは嫌いじゃないんですよ。実は私のDNAにも入ってるし、ただし維新負け組の血ですけど(爆)。ただ、その良さの方は年々歳月消えてくにもかかわらず、悪しきとこだけはがんとして残ってくという。
この問題はでも、面白いですね。おそらく「幕末の精神風土&階級観なら俺に任せろ」の司馬さんがどっかで書いておられるかもしんない。探してみよ。
Commented by nonkey37 at 2007-04-03 16:34 x
横レス気味ですが興味があったので(汗)

>文化の貧困の元凶は明治維新に有り説

元凶はここなんですね。
私は大正モダンまでは庶民も頑張っていたと思うのですよ~。
デカダンなモガ・モボが闊歩し、デザイナーやアーティスト・作家たちが頑張っていたのに、そのあと昭和に入ってキナ臭くなり「欲しがりません勝つまでは」の同調圧力の下で息も絶え絶えになってしまった感があります・・・(その後、物理的にも壊滅状態になり息の根を止められたというか)
戦後のアーティストは拠り所の無いまま始めなくてはならず、結局のところ伝統に生きるか概念破壊に進むかの二択だったような気がしますね~・・・。
Commented by acoyo at 2007-04-03 16:39
★nonkeyさん
うん、明治のしゃかりきち混乱がおさまり、「町衆」がまた元気を回復しかけたたのが大正で、それが世界不況やなんやかやで、所謂戦前の挙国一致体制が起こったとこで、「下層武士」が持っていたメンタリティのいい部分が消えちゃった、という感じがします。これは司馬遼太郎も書いてたことですが。彼の場合は日露戦争でいい気になったのがいかん説です。
その後の戦後のアーティストの規範の無さ、はその通りだと思います。そして、その「生きるよすがの伝統」ってのも、もはやかなり生命を無くしていた、というね。つか、江戸の文化の断絶に、西洋文化の接ぎ木ってのが未だにうまくいってないんじゃないかなあ?
と言う私は、ヴェンダーズ曰く「精神をアメリカに植民地化されてる」今のヒトなわけで、まあ、何を言っても空しいですが。
Commented by umaco at 2007-04-03 17:38
文化論的な盛り上がりの中は 入りにくいなぁ・・(笑)
このあいだ10年ぶりくらいに居酒屋に行きました 
大手チェーンだし月曜だし(実際暇そうだったし)十分にサービスできそうな物ですが 空いた皿を下げに来ませんでした
細長い座敷の奥の席だから 下げにくいのかもしれないけど
さすがに20枚近い皿の山は邪魔だったので 「下げてよ」と言うと半分持って行って残りは放置(笑)
昔の居酒屋(村さ来とか)はその辺凄くちゃんとしてたんですけどねぇ
蹴飛ばして全部割ってやればよかったでしょうか(笑)
Commented by acoyo at 2007-04-03 17:40
★まにゃーなさん
あ、またコピペミスです。すいませんね、コメントいったん、テキストでざっと書いてから、移してるんでよく抜けます。ごめんなさいです。ということで、

そ、わかってくれる? この怒り。ホント、店のメールに送ったろうかと思いましたが、あんな店にそこまで親切にしてやる義理もないと止めました。
タクシーの運転手さんには、最近、ホント、よく道を教えてあげることが増えました。大昔、ここに引っ越した頃、「こういう風に説明すると、運転手はすぐわかりますよ」とか教えたくれた運転手さんがいらしたこととか考えると、幾星霜の感があります。
Commented by acoyo at 2007-04-03 17:43
★umacoさん
いやいや、うちのブログだし、居酒屋談義ってことで、楽しいじゃん。
テーブルの把握ってのは、その昔、ロイホでバイトしてたシーゴラス曰く、「基本中の基本だ」なんですけどね。
>「下げてよ」と言うと半分持って行って残りは放置(笑)
それこそ放置プレイでやってるんすか?(爆) 
ホント、昔の居酒屋さんは結構、働きもののヒト多かったんですけどねえ。あ、そうだ、芝居はねてからマミーと駅側のスタバに行き、そこも混雑してたんですが、仕切りがとてもうまく、マミーが「こっちの方が躾がいい!」と感心してました。
>蹴飛ばして全部割ってやればよかったでしょうか(笑)
ああ、その手もあったなとつい。
Commented by shinko at 2008-07-30 23:20 x
今日、公演前に行ってきました^_^;
時間がたっているし、少しは学習しているかなぁ・・・と、
あと味の評判は、悪くないのかなぁと・・・
で、2時公演だったので12時半くらいに予約取りたかったのですが、11時半までに入って12時45分に入れ替え制です・・・と、言われました。
で、劇場内で一時間以上の時間をつぶす場所はあるのかと、
たずねたところ、なんと「大ホールに入られましたら軽食する施設があります」と・・・電話予約での返答。
ランチ食べた後の時間つぶしに、誰が軽食食べるのか?
聞きしに勝るオトボケぶりにびっくりしました。
で、今日時間通りに11時半に行ったら、予約の有無も聞かずに
今こちらのテーブルしかあいておりませんので・・・と。
で、支払は学習したのか100%のテーブルでの支払いになっていました。
あと、一時間以上の待ち時間・・・ゆっくり座れるソファもなく、
時間つぶせる店もなく、お料理はまずくはなかったけど、
ランチであの価格だすのなら、神戸だし車で行ったので
他の場所で食べて時間調整すればよかったと、大変後悔しました。
あのレストランには二度といきません。