みんな朝日のことを忘れてないか:その壱、伝統芸としての「天声人語」
ネットの敵ったら元々朝日じゃなかったっけ。それさえフジサンケイ・グループにお株取られたら、あんたらの存在理由ってどうなるのよ。NHKにアホな喧嘩売った件なんかさりげに消えちったみたいだしさ。
だって、前々から思ってたんだけど、ここんとこの騒ぎで思い知ったわけよ。社会的事件におけるネットでの反応の中には「義憤十字軍」(←人様の言を横取りしちった)系と「天声人語」系の二大派閥があるのだなと。ま、根っこは同じで前者は過激派、後者が穏健派ってだけなんだろうけどさ。そう書く人に限ってマスコミ嫌いなのは何でだろー。
そう思って、久方ぶりに朝日新聞のサイトなど行ったの。そんでもって「天声人語」なんか読んじゃったわけ。
2005年03月26日(土)付 天声人語
……しびれたね。
ええ、しびれました、わたくしは。素敵だぞ、「天声人語」 やはり宗家は格が違う。
いにしえの時代の騎士が、突然、現代日本の空から舞い降りたような様相になっている。ニッポン放送の株を巡るライブドアとフジテレビの争いに、ソフトバンク系の投資会社が参入し、「ホワイトナイト(白馬の騎士)」になぞらえられた。この、何か言ってるようで何も言ってないという当たりさわりの無さ、垂れてる蘊蓄の底の浅さつうかわざとらしさ、誰でも言ってることをそのまま書いて恥じぬ矜持、なのになお「啓蒙」しようという心構えを失わぬ志の高さ、どこをとっても、さすが「天声人語」、公正中立唯我独尊の朝日魂。筑紫哲也の母なる故郷、朝日、AERAの中吊り広告の川柳をバカにされても、何でバカにされてるのかわかんないで怒り返すだけのことはある。
敵対的な買収を仕掛けられた時に、防衛のための「援軍」になる企業を、そう呼んでいるという。しかし、その「援軍」が生殺与奪の権を握るとしたら、後に災いを招く「トロイの木馬」になる可能性も指摘されている。
白馬の騎士では、聖書の「ヨハネの黙示録」が思い浮かぶ。そんなもん「白馬の騎士」でするっと思いつくか、フツー? この文章全体から、必死にネタ探してるのが窺えて心和むよ。「何せ天声人語だしするしな、ほおと膝を打たれる比喩でないとあかんわ」ってんで引用辞典ひっくり返したんだろうな。イメージ・シンボル辞典なんて便利なもんもあるし(ネット嫌いの朝日様だから、ググらずに辞書引くのだよ)
現代の冠と白馬の騎士とは、どこに、どう帰着するのだろうか。「メディアの騎士団」同士の戦いだ。もう、「よっ朝日屋!」と声をかけたくなるほどにいかにもなシメ。何十年これでシメてるんだという伝統の重み。この後に、「しかし、リスナーの立場になれば~」とかつい付け加えたくなっちゃうあたりを敢えて踏みとどまるあたり、宗家の眼力でございます。「だから何が言いたいんだ?」程度で止めておけば、つっこまれずにすむもんね。そういう風に突っ込む気を無くさせたあたりで筆を止める。
この呼吸が玄人と素人、宗家とワナビーの差。結構なお点前でございました。
しかし、どういう受け狙ったんだ? FFの発売が近いからとか、そういうのか?
NHKニュース10でインタビューを受けていた。最近雲隠れしているホリエモンに代わっての出演らしい。 「美人」広報担当ということで週刊誌などから注目されているようだ。若い「美女」を会社の顔に据えるのは悪い考えではない、いや、私としては以前フジテレビにその方法を提案したくらいであり本来は大いに歓迎なのだが。 それにしても、だ。 最初の前提として、乙部氏は一般人である。芸能人ではない。 もし彼女が芸能人なら、いろいろと言いたいこともあるのだが今はやめておく。「芸能人気取りに見える」ではなくバラエティーに出...... more
こんなカンジだったのですね…。
私の人生に必要のないものだと分かりました。ありがとうございました。
「何か言っているようで、何も言っていない」というのはヒジョーに耳が痛いですが、あ、コレ全国紙だった!とハッ、と気付きました。我を振り返るには少々自意識過剰でした。
はい、ご一緒に、♪I want be the majority,あ、それ、don't want bet the minorityっとくら♪(GreenDay MINORITYの替え歌、当家ではよく歌われます)
★なむQさん
あ、こんにちわ。また来てくださってどうも。そうですねえ、堀江が手を出したのが朝日だったなら、かなりの人が今よりきつい苦渋の選択を迫られた気が(藁。だから何で選択しなきゃいけないんだっての)
★manyanaさん
あなたもか(藁)。私なんか教師に毎日読んで感想書けって言われて無視しました。ホント、人生に必要ないものは多いですが、これはかなりその度数が高い。
★forest-seaさん
実は、ご指摘で今、それがわかりました。考えてみれば当然でした。昔の天声人語は今よりよかったのかもとか考えた私がバカでした。あはは。
★tonbori-drさん
ここまで来るともはや無形文化財として保護すべき対象であると私は思います。二度と読まないけど(藁)。
★belltoneさん
いえ、誠実に書けば文章は必ず「何か言ってる」のが当たり前、ここまでのナッシングは返って難度高いつうか、一種の境地だなと。己の未熟さを恥じ入るばかりでございます。
あ、お気になさらず~コメント書き直しておきました~♪
★玄倉川さん
TBありがとうございます。思うところがあったんで、別の文章おって上げます。
★K-nshさん
爆藁……って、私も考えてみりゃ「王子様」なわけで、王子様と将軍様とどう違う(涙藁)。しかし、マツケンサンバで落とす天声人語なら、むしろ読みたいわ。
「何を書いてあるのかさっぱりわからん。読むところがない」
そして、半年後に産経新聞に戻しました。親父さん、あんたは正常だよ、と内心ほくそえみました。
いらっしゃいませ~。汚いとこですがごゆっくり。
うちの実家は、メインが朝日で時折物に釣られて毎日という、情けない状況でして(今なお)、そういう家で人となったわたくしとしては、立派な親御さまで羨ましい限りでございます。何せ、実の両親から日々、そんな子に育てた覚えはない、この反動右翼とか体制派とか怒られておりますので。