「夜王」 ―雨に打たれたトキオの松岡とわたくしの妄想。
水曜の話ですが、みなさん、観ました? 「夜王」。ホストの話です。
あらすじは●ここを観ていただくとして、「松岡が出るよ、観て。絶対、面白いから」と連れが電話してきたんで、録画予約だけして放ってあったび。けど、落ち込んでいる私を慰めようとしてくれているのは有り難いが、「松岡」「ホスト」というキーワードで私の何を癒そうというのであろうかと、かなり首をひねってもいたんだ。
んでもって、ろくに地上波も観ないわたくしとしては、松岡? WHO? ああ、TOKIOのでかい組の一人か。ゴジラに出てた筈だよな。でも、TOKIOと言われても「作業用つなぎで、名前入りタオルを首に巻いて軽トラ転がすのが異様に似合う連中」というイメージしかなく、要するに明るい農村のあんちゃんたちっぽいなあ、という好感を感じておるだけだしな。んで、その「村の青年団で長瀬と一、二を争う男前、こいつがいないと盆踊りが寂しい」って佇まいの松岡がホストぉ?ってのがまずあった(いや、そういうキャラとしての長瀬は、「白線流し」以来好き)。ホストってったら東だろう。いや、ジャニーズってみーんなホスト系ではあるけれどもだ。
そんで今日、録ってたのやっと観たんだけどね。
おもしろかったわ。
よかったわ、大映ドラマみたいで。
再放送のあかつきには是非、大映ドラマとくればこの方のPiuLento先生(物静かな雰囲気とのギャップがナイス♪)のご意見がうかがいたいものです。
何が受けたって、北村一輝。
これが「ナンバーワン・ホスト」なのよ。ナンバーワン、名前も聖也だよ。
も、パツキンでね、眉毛なんてこれでもかってばかりに細くて釣り上がってるんで、顎のもたつきがことさらに目立つんだよな、また。んでもって、ホスト軍団の中でたった一人白いスーツ着てぴかぴかの白い靴はいてさあ、アスコットタイなんてラメ入ってるしさあ。一々腰から入る身のこなしといい、何につけ「さっ」という感じで伸びる手つきといい、どこ出しても恥ずかしくない、
宝塚の男役。
男が男のパロディしてどうすんだ。笑いこけるのも忘れ、私は感心しましたよ。
だってさ、そこに松岡来るわけじゃん。そいでもって古株ホストにゃ要潤なんかいるわけよ、「呪縛」以来、気にかけておる男が。フツー、こんなキンキラ・俺ってステキ男なんざ突き飛ばして、女は真っ直ぐ要潤に走らんか、フツー。走らない? そう。
……まあ、飛ばしてたけどね、北村。それこそ「君の瞳に乾杯」とか、そんなこと言うのはこの口かこの口かと引っ張ってやりたくなりそうな台詞でも平気で吐きそうで。コンビニエントなフレディ・マーキュリーって感じで、お好きな人にはたまらないかと。清純派の要潤や気軽い農村青年の松岡なんてぶっ飛ぶ気合いはあったわ。気合いだけだけど。
そだそだ、ちょっと古田新太にも雰囲気似てたぞ、劇団新幹線でラメ衣装着てた頃の(好きだったんだよ、あの頃)。こりはちょっと発見。
んでも、私はしみじみ思いましたさ。「男が考える女にもてる男」って、なんのかんの言っても実は全然進歩しとらんのなあと。「さりげなさ」とかがどれだけキーワードになろうが、キムタクが鼻啜ってみせようが、「もてる」=「こてこて」という固定観念はもうどうにもならないのだなあ。
だから、古い話だけど、「何でヨン様がもてるんだ?」とか疑問を抱くのであろうなあ。私はヨン様は好みじゃないが、もてるというのは何かわかる。
後、「俺は新宿の夜の海を泳ぐ深海魚」ってなおミズ無頼派ってのも要らないけど、男の人が「正面から」ホストという仕事を考えると、どーしても「ホスト道」になるのだね。こりも興味深かったぞ。どーしても、思いこんだら試練の道を、地球滅亡まで後365日ってのが欲しいのだね。
男が本気と人生を背負うと、かなりの確率で「○○道」になるのは何故か、つうのは、探求してみたいテーマだなと。
ほんで、冒頭の雨に打たれる子犬ちゃんのだっさい松岡は、確かにかわいく、かたせ梨乃ならずとも、金が佃煮にできるほどに余っておるならば、服の一枚や二枚買っちゃろか、札束懐にねじ込んでやろうかという風情でございます。おやじ萌えの私をたぶらかす雨に濡れた松岡、侮れぬ奴。(別のやおいの連れは「かたせ×松岡より、オーナー役の内藤剛志×松岡の方がよかったのに」と叫んでいた。頭が痛い)
なんか原作の漫画読みたくなってきたなあ、近所のラーメン屋にないかしらん。
ただね、これ見ろって薦めてくれたずっと年長の友人ってのは、「稚魚放流」にこだわる女でね、若い男を仕込むのが好きなの、高校生とか(それが塾教師やってていいのか)。
んだけど、私はガキの頃から変わらぬオヤジ好きだもんで、前にホストクラブがブームになったときも思ったですよ。ジャニーズ系とか仮面ライダー系大集合ってたって何が面白いんだ、運動会でもするのか。そのどこにエロスがあるのだと。
そう言うと、件の「稚魚放流」に詰め寄られたです。
「じゃどんなのがいいのよ、どんなとこなら金出してでも行きたいって思うのよ」
迷うこともなく答えましたね、私は。
「榊のおやっさん(←パトレイバー)とかランバ・ラルとか佐藤慶とかジェイソン・ロバーツみたいなのが集まって、しみじみとぶっきらぼうに車の修理の話とかしてくれるとこ」
友も即答しましたね。
「なんだよ、その天国に一番近いホストクラブ」
んで、ドラマじゃ、「一曲弾いて」と言われた北村一輝が半端な長さのパツキン払って席を立ち、グランドピアノでムードミュージックみたいなの弾くんだけどさ。そりで、店内の女は軒並みうっとりーってなもんで。わーおたれー、俯くとおたれが鼻からずるずる落ちそうって場面。
……ここで、志村喬にブランコ乗って「ゴンドラの歌」を歌ってもらった方が、ずっと燃え上がるであろうわたくし、そのまま銀行行って有り金下ろしてドンペリいっちゃいそうなわたくしってのは、やっぱり変なのであろうか。
青田買いとはまた異なる趣に感嘆。知人が「美少年先物取引」とかやってました。何てパーソナルな市場。
うーん、画像を見ると、大映より紙一枚落ちてる気がします。。。
まあ、再放送の時に覚えてたら観ますね。
それより、「高校生をたらしこむ女塾教師」のお友達のほうが興味深いです。そんなのありですか?(笑)
なんかゴジラが出てきそうだ(爆笑)
以前、仕事の関係で(いろいろ学ぶために身銭を切って)六本木のホストクラブ「プレイヤーズクラブ」(Dioss系)に行ったことがあります。 そこのお店は、某地上波テレビ局の深夜ドラマ(もちろんホストの物語)でもロケに使われてて、設定上も実在のそのお店に主人公が勤めるという形でしたが。 いっときますが、僕自身は男性が趣味というわけではございません(笑)。 そもそもホストクラブには女性に連れられた男性客も結構いるし、不動産、証券、その他(これが問題だが)の業界の方々が、体育会系的に男同士で飲みたい場合にホストクラブでお遊びになる事もあるようです(僕の接客担当のホスト談)。でもあの時のホストクラブ遊びは一晩で17万円の出費で、いくら仕事上のお勉強のためとはいえ、半端じゃなく、ぶったまげました(とほほ)。アホかオレは。 そのあと家庭内争議に至ったことは言うまでもありません(苦笑)。
そんななかで、北村さんは王道ハエジゴクを嬉々として演じてらっしゃると。
この手のは、好きなもんでねえ。
以前、女の子と『メンズパブ』なるホストクラブよりカジュアルな店に一緒に行き、軽いカルチャーショックを受けたのを思い出しました。
そこはホストクラブほど徹底していないので、料金体系もカジュアルでほっとしました。
連れの女子と二人で2時間で2万円でおつりが来ましたから・・・
北村一輝、サイコーでした^^
もっとやり過ぎてもいいです♪
★jaguarmen_99さん
「美少年先物取引」……これを教えてやったら早速使うと思います。自分の塾のことを「生け簀」とも呼んでますし。
★PiuLentoさん
やはり師匠の目は厳しい(藁)。塾講師は手は出さず、どこに出しても恥ずかしくない男に仕込むのが生き甲斐だそうです。
★tonbori-drさん
だから、ゴジラの代わりに北村が腰から歩いてましたってば♪
★玄倉川さん
私は北村一樹も好きですが、岸田森の方がずっと好き(藁)。森さんの方が、「育ちのよさからくる繊細さ」ってとこが前に出てましたが、あ、これってガルマだ(大藁)。
★y_natsume
彼は思う以上に男に人気があるんですねえ。なかなか得難い経験をなさいましたが、ひと晩17万……私の生涯の夢は、お茶屋で芸者遊びをすることですが、これはもう争議以前に離婚されます(藁)。
あ、そうかって結構マジに考えてしまいました。結婚は絶対したくない男と遊ぶ場所なんですね、あそこは。んでも、私なんか日常の趣味も非日常の趣味もかぶってるしなあ。だから、ホストクラブって興味ないのかな。
★るきさん
アントニオのバンちゃんのこてこてサービスなら、私は受けたいと思いますね。あのお風呂入ったら虹色の油膜が浮きそうだった若き日なら、なおぐー。
★KAZZさん
おお、ご覧になってましたか、さすが、ツボは外しませんな。2時間2万円かあ。これで、好みの渋めのおじさんが居るなら払ってもいいかもって……やっぱ競馬だな、競馬であてよう。男遊びはあぶく銭でするに限る。
ナースマンよりは、こっちの方が、似合ってたと思う、松岡さん。
北村さんは、なんか、目が離せなくなる人。舞台とかは、やっておられないのだろーか。映えそうだけど。
ホストクラブにハマる人達って、フツーの恋愛と違うモノを楽しんでいるのかな?という気がするんですよね。だから、フツーに恋愛対象として「イイオトコ」と「良いホスト」はダブる部分もあるだろうけど、実際は別もの的な。
というワケで、個人的には「ホストクラブ=ファンタジーの世界」だと思っておりますです。
おっ、ハイブローなさっちゃんも観ておったかね。かたせ梨乃、よかったですね。やはり、女は金が無いとあかんわと意味も無く肯きました。
★manyanaさん
久しぶりにドラマみたんで、いたずらに盛り上がってるのかもしれません(藁)。あ、こないだの大映物はみてたな。
そうですね、実恋愛と虚構の恋愛ですか。でも、ファンタジーとなると、やっぱ王子様に行ってしまうのだなあ。私の「老いらくの恋=あなたの最後の愛人になりたい」ファンタジーは誰も満たしてくれないのね……。
あと北村さんの髪型がどーにも不条理。ヅラ? 生え際だけでなくて、前髪も菜ばしみたいだたーよ。
あと梨乃が男相手なのに、ますます鬼レズっぽくてよかった。
デュラス(爆藁)、憧れましたねえ、人生の右も左もわからねえ小娘の頃、ああいう風に若い恋人に手を取られて死ぬのだわと思い詰めました。
今でも悪くないなあと思います。どっかの作家が男の人生はそんな風な二部制度にしろと言ってました。若い頃はおばさんがいいんで、年食ってその人が亡くなったら、年齢相応の嫁をもらうのだと。
髪型の不条理もさることながら、腰のひねりもナイスではなかったかと。
北村フリークの人に読んで欲しいです。(私も超北村病ですが)
「ピンクなのは 君か桃くらいだよ」なんてキザせりふも北村聖也から出ると 近寄って ああこのお口からでたのねってチュッってしたくなります。
このキザなせりふは とても照れくさかったと北村さん本人が 言っていました。
屋上でのシーン ホストではなく 自然なほっとした表情で遠くをみている
聖也が好きです。
膨大な作品に出演してきた北村さんにとって、この役も経験になって、さらに飛躍していく役者ですね。