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怪奇漫画家・日野日出志

あの人は今こうしている 怪奇漫画家・日野日出志

 この人の本は一冊だけ買った。
 で、私はギブアップした。
 例えば、花輪とかは苦手というか生理的にダメという線なのだが、日野日出志は「きつい」としか言いようがなかった。あの単純でどこかいびつな絵の線も相俟って、心理的とか生理的とかいうレベルでなく、恐怖が潜在意識層にまで響いて、ぐわああんと歪みが生じてくるような怖さだった。
 読んだその晩から、その本が本棚にあるだけで、背表紙から何か磁気のようなものを発して来るような感じがして、すぐに売ってしまった(押し入れにしまったりしたら、その方が怖い)。それでも二日ほど悪夢を見た。
 はい、私は本当に恐がりなんですよ。後、白状すれば、映像的美意識かユーモアのないスプラッター漫画・映画・小説は一切ダメ。未熟者でゴメン。(ちょっち自分でも悔しい)

 でも……凄い作家だ。だから、「きつい」。厭味でも何でもなく、この人を読める人が羨ましい。体質の問題かもしれないけど、怖さなんてそんなもんです。
by acoyo | 2004-10-04 01:01 | | Trackback | Comments(4)
Commented by princess_gloom at 2004-10-04 10:59
日野さんの何が怖いって、日常の風景が突然変わってしまうところですね。
「床屋の主人がいきなり狂ってお客さんメッタギリ」とか・・・(う、書いてて思い出しちゃった)
フリークネタも多いですけど、隣人豹変ネタも多いので
昨今の「呪い系」よりもむしろ怖い気がします。
Commented by acoyo at 2004-10-04 11:28
家族豹変ネタでした、私が読んだのは、あれは来ました。……うう、思い出すとまた悪い夢観そう。
Commented by yaling at 2004-10-05 11:11
それにしてもちょんまげって...。「オレは仕事やる気ないから近寄るんじゃネェ」という為のジェスチャーなんでしょうか...。ナゼだか桂小枝の白塗りの将軍さまを思い出しました。まぁたしかにちょんまげの人にまじめな話をしようとは思わないですけど。
Commented by acoyo at 2004-10-05 15:35
そういう人なんでしょう、きっと。なんかよくわかりませんが。
ただ、書いたものが凄かったのだけは確かだと思います。