俳優だけのタケシ その方が好きかも、正直なとこ。
そうか、できたのか、「血と骨」(崔洋一監督)。
これねえ、正直言って、本は、今一つだった。なんか、話やネタの派手さや衝撃性を省いて考えれば、梁石日も、どんどん『タクシー狂騒曲』の頃の斬新さが薄れてって、いわゆる「在日話」のなかで実は落ち着いてってる感じがして。……まあ、作家自身がどうしても書きたかった話だとは思ったけど。
でも、映画、崔洋一×タケシ、ぬぬ、と思った。この、「ぬぬ」、は、ありきたりだ、誰でも考えつきそうでありきたりだけど、その分、面白いかもしんねえな、の「ぬぬ」。
私は監督北野武は、やっぱデビュー作に限るつう女で、せいぜい『ソナチネ』までだもん。『HANABI』は、絵はほんとに綺麗なんだけど、肝心の奥さんの描き方にうんざりする、正直なとこ。こいつ、良くも悪くもどこまでもガキ大将から成長しないもんで、女が描けないなあとか思うしで。
いや、今の日本で数少ないスタイルを持ってる監督だとは思うし、画面はホント好きなんだけどね。いや、撮監じゃねえんだけど(藁)。
でも、何であんなに海外でもてるんだろうなあ? アメリカに居る連れが、「好きだぞお、こっちのインテリは、タケシ・キタノが」と言ってた。でも、ひでえ奴はチャップリンと比較しやがる。アメ公って頭悪いからよー。不味い飯食って平気だしな。あいつらに「ノーモア・ヒロシマ、ワンスモア・パールハーバー」ってなタケシの洒落が通じる筈ねえじゃん。そんなバカと何を語れってんだ、おい。
……何でもいいが、私の連れは何と言葉が汚いのだろう。
それはさておき、演技者としてのタケシはずーっとずーっと好きだ。勿論、ある種の鬱陶しさはあるけどね。文化人受け狙いの鬱陶しさってのが。でも、いい役者だもん。刃物手にしただけで、どきどきさせる役者なんて、そういねえよ。それに、演出って枷が無くなったら芝居に集中できるじゃない。だから、この作品はちょっと楽しみだった。
しかしなあ、『クイール』のときに、私は思ったよ。何で崔なんだ? しのぎか? しのぎだ、きっと。頼む、しのぎと言ってくれと思ってたら、盟友ヨーコが一言。
「単に犬が好きなんじゃねえのか、あの男、あんたといっしょで。あんただって、文春のサイト行って、クイールの壁紙もらって、使ってただろーが。なぁにがパトリオットだよ、このアニマル・チャンネル依存症」
……うるせえ。
いいじゃないか、犬とウォンバットとアッガイ君が好きでもいいじゃないかよ。それでも心はハードボイルドなんだから、いいじゃないかよ。
あー、そうだよ、正直なとこ、『クイール』借りようと思ってるよ、レンタル100円の日に。でも、この「100円」ってのが、私の最後の男のやせ我慢の美学のよりどころなわけだ、わかってくれ。いや、実は私、女なんだけどね。
「みんなーやってるかー」が一番好きかも。
もちろん第一作から「ソナチネ」、意外と「キッズリターン」も好きだったり。まあ、大体好きだな。やっぱり、彼は色があるので・・・
「dolls」は観てない、の一言に、結構、万感込もってませんか? これ深読み?
>nightheronさん
確かにでかいな……でも、うちの近所の無料動物園でのんきに棲息してる連中は、大きさなど乗り越える、空前のアホっぽさと愛らしさですぜ。
>redchili3さん
「みんなーやってるかー」ですか……渋いですね。淀川長治先生と同じ趣味だ。ううん。
>k-nshさん
ああ、そうだった『御法度』あったんだ。あの土方、全然、無理そうなのにはまってたなあ。私は、おじさん好きなので、今の方がいいかな。ぎらぎらがちょっと奥に引いた感じで。
女性を描けないという点は私も賛成です
おっしゃるとおり役者としては存在感があってとてもいいともいます。
でも海外の方々の評価が高いのかもうひとつわからん
海外の評価はいつもわけわかんないものがありますね。
>Yalingさん
褒め殺しの才がますますヒートアップしてません?(藁) yalingさん、内閣官房長官やらない? なら愛しの福田ッチがいないでも、私、政府発表は必ず観ます。
しかし、そのお食事はすごい、面子凄すぎ(藁)。いつ実弾が飛び交ってもおかしくなさそうだ。その記事、待ってる~心から。
私は、深作さん、言いたいことはいっぱいあっても大好きでした。亡くなられたとき、悲しかったです。