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TV版エヴァンゲリオン初号機暴走Ver 映画公開記念を遠く外して。

 まあ、お馴染み、くりえいてっどばいシーゴラスの暴走エヴァの画像なんすけど、キモいのお嫌いな人はイヤかもしんないなあ。

 あ、そんでTB元は
エヴァンゲリオン劇場版(せんだって日記)
新世紀『ヱヴァンゲリヲン』は新訳ではないけれど(web tonbori堂)

 では、別にいいよ、という方はこっちへ、↓



TV版エヴァンゲリオン初号機暴走Ver 映画公開記念を遠く外して。_b0016567_1433355.jpg

 クリックするとでかいの(1024×768)が開きます。加工に下手なりに気合い入ってるんで、そっちで見てくれるとウレシイです。
 ……別にそうキモくもないよな、個人的には(爆)。当家では「胸裂け腕もげエヴァ」と呼ばれておりやして、わたくしプロデュース、シーゴラス製作の記念すべき第一作。だからキット自体はとても古い。元々褪色気味に作ってもらったんが、かなり色褪せちった。だから今はしまいこんである。私としては、作ってもらった分でこれが一番スキだ。

 画像の方も実はずいぶん前に作ってて、閉じた某所に「10年目のエヴァンゲリオン」って文章つけて出すつもりだったのよ。いや、きれーに忘れてたわ。
 何せ、前の仕事がピークんとき、WMPで「残酷な天使のテーゼ」エンドレスで聴きながら、ホトペに逃避しておったわけで(思えばK氏への配慮で当時は上げなかったのだな)、私としては凝った仕事だ(藁)。切り抜きから相当神経使ったけど、今見るとやっぱ腕の切断面とか甘い。

 なお、いかにも「エヴァな」、市川昆風台詞コラージュ被せた壁紙もあります。誰か欲しいって言ってくれないだろうか。何でだよって、いや、私が喜ぶというだけで。

 前にも書いたけど、私は実はガンダムもマジンガーもオンタイムでは観たことないのさ。
 んで、いろいろあって「うるせいやつら」があって「ビューティフル・ドリーマー」ショックがあって押井×伊藤のパトレイバー時代到来、その後に来たのがやっぱエヴァなんだよね(同じ頃に今川のGRがあったが)。ガンダムはそのずーっと後のハナシで。

 ま、当時から、思春期のジコチューによる自家中毒ストーリー&全員不燃ゴミの日に投棄したいキャラには辟易してた。特にあの蘊蓄の山、「宝島ムックの『すぐわかる現代哲学』で仕込んだ付け焼き刃をおたれにちりばめてみました」にはけっというか、うぜえ、鬱陶しい、こんな生半可な御託なぞ端から論破したるわ、大体、おたれと思うとるんだろうが、それって引用としちゃかなりベタで古臭えネタだよ、難解に見えるのも、あんた作り手が何言わせてるかもわからんとキャラに言わせとったからじゃっつーの、観てて恥ずかしいわとか、イライラしておりましたが、それも作り手の術中にはまったってことなのね(藁)。
 ま、白状すれば、それが例の押井&伊藤のやり口と「似て非なる分」、いっそう勘に触るとこがあったんだろう。ついでに夏エヴァに至ってはぶち切れた。あのラストの実写挿入のあたりなぞ映研の文化祭出品作かと思ったよ。

 それでも、

 あのアクション描写には、エヴァそのものには、錆びたカッターナイフにべっとりついた血糊のような、あの暴力の快楽の洪水には、はまったね。ともかく、痺れたね。*1 あれだけのもんは、実写映画含めたって、それ以降もそうなかったね。
 そして、それ以上でもそれ以下でもないんだよね、結局、エヴァって、私にとってはさ。

 実際、エヴァってのは、岡田も庵野も後悔してるらしいストーリー*2や御託などどうでもよく、あくまでも一級の快楽装置(マクロス同様)であり、その功績は、アニメや特撮の過去の遺産を誠実に学び、そこからアクションの新世代デフォルトを作った、ということに尽きるのではないかと。
 言い方を変えるなら、庵野の下手な理屈より、あの圧倒的な画が実は全てを語っていた。あれがあらばこそ、隙だらけのぬるい蘊蓄も意味ありげぇに聞こえ、セカイ系だのなんのという御託も……てな線で書こうと思ってたんだったわ。からみで種をぼろくそ書いてやろうとも目論んでたけど。

 ほんで新・映画版、寝込んでて観っぱぐれましたが、近々、近所の映画館に降りて来るので、やはりシーゴラスと行くと思うわ。日本橋ボーグスのTVで初めて予告編観た時、やっぱ見入ちゃったもんね、二人して。そいで、映画版の新しいカラーリングだけどさ、なんかUV防止手袋した奥さんみたいで、ちょっちヤなんだよなあ。

 んで、以下は製作者コメント。ただでさえ長いのがますます長くなるがゴメン。
 使用キットは放送後、真っ先に出たバンダイのキットで1000円くらい。関節は、クライアントの意向*3が「見た目勝負」だったため、いじってません。あの価格にしてはよくできていて、必要なポーズを取らせるのに不自由はなかったです。

 肝心の整形については
1.まず胴回り。正面をニッパーで裂いてビー玉押し込んで、はい、剥き出しのS2機関のできあがり。その後、ビー玉の周囲に溶かしたランナーを焼きごてで撫で付け、さらに雰囲気作りで、別のキット(バイク)のエンジンパーツを熱して曲げ、ギザギザにしました。
2.左腕は、使徒にねじ切られてるわけで、組織ずたずた感が要ります。そこでまず、腕ぶち切った後、カットしたランナーをごちゃごちゃに合わせて接合、これも焼きごてで整形しました。
3.頭部は、スレンダーなボディラインがこの機体の命兼クライアントの落としどころですから、バランスを考え、合わせ目を少しだけ削って幅を詰めました。
 目元は、ご存じのように、暴走に入ると完全に印象が変わります。そこは強調したかったんで、2m/mの丸棒をカットして球体に整形、リターンで広げた眼窩にはりつけました。これで丸く飛び出でた感じになり……あ、そうだ。何といっても暴走エヴァの神髄は「咆吼」なんで、顎関節だけはいじってます。
4.塗装は全体に暗めに仕上げて墨入れ+ドライブラシ二段重ね。口から胸にかけて血糊でアクセントをつけましたが、色は画像のような真っ赤でなく、乾いた血の質感を出すためトーンを抑えてあります。

 部分加工で手間を食ったので、正直、全体バランスは見てなかったけれど、完成してみると結構まとまりましたね。
 やはり、キットの完成度が高いのとし、何より、アニメのアクション演出レベルが相当高かったんだなと思います。要するに、作る前に、こっちにも、かなりはっきりしたヴィジュアル・イメージがあった、だから、やりやすかったんでしょうね。

 これとペアで、例の三号機、「使徒エヴァ」も作ってもらってるの。嫁入り道具の雪平で煮て、「腕をぐたりと伸ばした」やつ。それの画像も出来てるんで、いずれ映画第二弾のおりにでも……(藁)。

*1  ちなみに、うちのパソコンは、1台目→aco-00 PROTO TYPE 通称零号機or試作機、2台目(現行機)→aco-01 TEST TYPE 通称初号機、3台目(サブで使ってるノート)→aco-02 PRODUCTION MODEL 通称弐号機or汎用弐号機、と名付けております。マイコンのプロパティでも、マイ・ネットワークでも、ちゃんとそれで出て来るぞ、バカだ。
 来年、ディスクトップを買い直す予定だけど、やっぱ三号機か、はたまた第13使徒バルディエルか? ……って、リフトオフ(起動)した瞬間、ウィルスに乗っ取られて暴走かよ。

*2 このことに関しては、岡田のコメントを読んで、マジで反省してるなと思ったが、私もあれを当時の14歳に見せてよかったのか? という本気のわだかまりをずっと抱いている。残酷描写とかの話じゃねえのよ。大人が子供に語る時のアティテュードの問題。いつか「イデオン」(シーゴラス曰く「エヴァって単に庵野君のイデオン感想文じゃん」)とからめて書いてみたい。いや、イデオンはイデオン・ガンんとこ以外まともに観たことないけどな。けど、イデオンにだけは喧嘩売るなって警告打たれてるしな。
 なお、庵野&ガイナックスさんはその後、「アベノ橋魔法商店街」では結構いいお仕事してました。

*3 余談ですが、私にとってキットやフィギュアってのは、記憶の補完、場面再現なんだけど、シーゴラスの場合、違うんだよな。彼は、そのアニメへの思いいれで作ることは皆無で、「画面の通り作るor画面から受けたヴィジュアル・インパクを三次元再生する」てなことに全然興味無い。ジオラマ志向も無い。こーゆーことは、愛する妻に命じられたからやってるだけ(爆)。
 じゃ、何で作るかっていえば、もうこれは造形そのものへの興味らしい。つまり、その機体を元に、「彼にとって」よりかっこいい機体を作ること=リメイクすることがオモロイんだってさ。
 あ、そだ、あいつは当時話題だった、クソ高いガレージキットの超可動エヴァを持ってる。コトブキヤのやつな。まだ作ってねえけど(藁)。実は誕生日にそれ買ってやったのが私で、当時福島にあったロムの店員のあんちゃんに「いい奥さんですねえ。僕もそんな奥さんが欲しいです」と感心された。そんなこと他人様に言われたのは初めてで、そして、二度と無かった(涙)。


長くなりついでのおまけ
TV版エヴァンゲリオン初号機暴走Ver 映画公開記念を遠く外して。_b0016567_14583862.jpg

by acoyo | 2007-11-10 15:31 | 塑料模型のハナシ | Trackback(1) | Comments(11)
Tracked from せんだって日記 at 2007-11-11 00:51
タイトル : ヱヴァンゲリヲン 新劇場版・序
 せんだってのことみたいだ。 エヴァが社会現象になってたのは。 もう11、2年も経つのか。 普段ぜったいにアニメとか見なそうなヤングが、映画館に行列作ってたわけで。すげえよ、庵野。 そんでそのヤングはなんだか変なもの見せられてちんぷんかんぷんになって帰っ...... more
Commented by bluegene at 2007-11-10 21:54 x
を、ご復活おめでとうございます(遅) 
私はあんまり造形方面のセンスないんで、こういうふうにカスタマイズできるって羨ましいです。最近レゴあそびにハマっているので、がんばってミニフィグのカスタマイズをできるようになりたいです←小学生の感想文みたいだ・・・。

私の場合、記憶に残ってるアニメはファーストガンダムが最後なんですよねぇ←トシがばれる(^^; ずーっと最近になって久々に『攻殻機動隊』で日本のアニメを見たくらいで、エヴァは社会現象としてしか知らなかったり。ああいうのに夢中になる年頃ってあるよなあ、と自分のコドモの頃を思い出してこっぱずかしくなった記憶が。あれを見るのは自分の恥部を追体験するような感じかもしれない(--;;
Commented by せんだって日記 at 2007-11-11 01:07 x
どうもです。
お礼のtb返しです。
ガレキプレゼントとは、いい奥さんですね。

僕は、『エウレカセブン』はエヴァへのアンサーだと思ってまして。
ていうか復讐なんだろうなと思ってまして。
エヴァ以降、大きな傷を負わされたアニメ界において、お見事な仕事をしてました。
家族とか活劇とかボーイミーツガールとか、テクノとかクラブとかレイヴとか仏教観とかサーフィンとか。エヴァの時代にあったカルチャーをミックスアップして、いまの時代に見る価値のあるすばらしい作品にしあげてました。
きっと復讐でしょう。
で。
エウレカの京田監督が新劇場版の絵コンテを描いてるんですが、こういうとこ、庵野秀明のフトコロもでっかくなったもんだと思うのであります。いろんな意味で、思うのであります。
Commented by tonbori-dr at 2007-11-12 01:48
あ、おいらもTBもろたエントリでなんだか書いてるけど結局観てないや(爆)
まあまだやってる映画館はあるんだけど行くのが面倒な場所なので行くかどうかは?なんせ今エスコン6で忙しいし(^^;といいつつもやはり押えておくべきかとは。映像的にはかなり極まっているそうなので。
Commented by umaco at 2007-11-14 10:29
リハビリもそこそこに濃いモノを持ってきましたねぇw
こういう切抜きを面倒がらずにやれるだけで尊敬しちゃいます
Commented by acoyo at 2007-11-14 18:32
★bluegeneさん
あ、ども、お久しぶりでございます。
私自身も、三次元造形はだめだと思います。(シーゴラスに言わせると、人形とか作ってる母の方には才能があるらしいけど、優等生体質同様、遺伝しなかったのw) 
ガンダムとエヴァとよく比べられますが、実際に、観てたガキに与えたものは違うと思うんですね。その辺がひっかかりどころです。おそらく、その前から、ガキの側の変貌よりも大人の側のガキへの意識のあり方に決定的な問題が生じていて、それがあの作品に反映してるな、というのが私の思うことで。
私自身の忘れたい若気の至りは、所謂ゲージツ映画ってやつです。それが悪いとは言いませんが、美術館での限定上映観に行ってたことを思い出しますと、冷や汗が出ます。

★せんだってさん
あ、どもども。わざわざお返しいただきまして。
エウレカについては、↓のtonboriさんの推薦もあり、HDDに録りだめして、それが一杯になってRAMに焼いたところまで行って、観てません(汗)。仕事の絡みもあるし、観たいと思ってるんですがねえ……ただ、その「復讐」の一言で、ますます観ねばという切迫感が(爆)。



Commented by acoyo at 2007-11-14 18:34
★tonboriさん
も、オンタイムんときに、春夏エヴァ観ちまいましたんで、10数年ぶりながら一応、けりつけて来ようかと。その上でまた叩くかもしれません(爆)。
けれど、画の方は、実際劇場で予告編を観ると鳥肌が立ちました。

★umacoさん
いえいえ、画像の方はとーっくに仕込んであったんで。つか、この濃さみたら、前の仕事の煮詰まり具合がわかるでしょ?
デジカメの説明書読むのも、ホトペのマニュアル読むのも面倒なのに、切り抜きはわりと苦にならないのは何故(爆)。キットのバリ消しが変に好きなのと同じかなあ。
Commented by 森と海 at 2007-11-14 22:27 x
Evaはもういいです。
一回りしちゃったらアノ世界に戻る気はさらさらなくなりました。
でも、ビデオになったら新作の画像は確認に走るでしょう(笑。
だって夢じゃないの。昔入れ揚げた映画がふいんき(なぜか変換できない)そのままで、バリバリ今の水準で蘇るって。できれば他のアニメはとわず実写ものまでも、新しくなんないかなあ。
Commented by acoyo at 2007-11-17 15:22
★森と海さん
 画は凄いみたいですよ、実際。
>昔入れ揚げた映画がふいんき(なぜか変換できない)そのままで、バリバリ今の水準で蘇るって。
 その欲望は確かにわかる(爆)。でも、ただねえ、正直に言えば、EVAの件で思うことがあるなら、庵野、それを生かして新しい別の作品撮ればいいのに、とも思うんですよ。もう最近、リメイクにはうんざりしてますしね。
 つうかリメイクすることで雰囲気(変換できるぞ♪)も死ぬ場合が多いからかな。下手でも何でも作った時には作った時の勢いてのがあって、それは決して再現できませんしね。
Commented by JULIKA at 2007-12-01 15:47 x
興味深く読みました。エヴァンゲリヲンは絵を見たとたん、だめでした。アニメアニメした主人公たちの顔がだめなんだよう……。ロボットはずんぐりむっくりが好き(はぁと)。東浩紀氏の本読んで、「ああそうなんだ〜」と思ったりもしましたけど、見るのだけはだめ。でもシーゴラスさま製作のモデル、かっこいいです。ほぉんとにいい奥様をお持ちで。
映画鑑賞後のコメントも楽しみにしています。
最近のマイブームは『アクエリオン』。ぱ、ぱちんこなんかにするなぁ〜っ!
Commented by acoyo at 2007-12-24 17:14
★JULIKAさん
>アニメアニメした主人公たちの顔がだめなんだよう……。
わかる気がします。
アクエリオンは……アクエリオンは……いえ、観たんですけどね。ううん、主題歌が大好きだ。
Commented by JULIKA at 2007-12-26 09:05 x
主題歌よく流れてますよね。あと、なにげでニュースやら特番やらのバックで流れていたり……。サントラ2枚とも買っちゃいました〜。主題歌以外の曲もよいです。機会がありましたらぜひ。
P.S.テレビ版全部買ったのに、また箱が出るっていうんで予約しちったよう。もちろんOVAも買ったし、劇場版も……(爆)。